助産師教育 ~インドネシア編~

2025年08月30日 11:03

日本と似ていて、皆で大爆笑した件

スラマット シアン!(インドネシア語でこんにちは!)
この夏、客員講師としてお世話になることになったインドネシアはジャカルタにあるMHタムリン大学へ訪れました。

これは大学の教授らと助産師学生さんが実習している病院へ訪れた際の一コマです。
助産師学生はどこの国に行っても、みんな元気です!
そもそも、助産師自身もとても元気のある職種だと、自分も含め実感しています。笑
いや、日本の助産師さんはちょっとお疲れの人もいるかなぁ、、
疲れた~~と感じている助産師さんは、ぜひ私にご連絡ください。
日本でもハッピーに助産ケアを実践している助産師さんをご紹介いたします。

お産は
何より幸せなお母さんのもとに赤ちゃんが産まれる神聖な場、
助産師自身が最高に幸せでなければ、
こころの底からあたたかさを感じ、やわらかな空気感ただよう偉大で静寂な雰囲気にはめぐりあえないと思うのです。
あの空気感、産まれた赤ちゃんが纏う静寂でやさしくあたたかな空気は、
その子を一生の人生を左右する!といってもいいと私は思うのです。

ちょっと熱弁しましたが、
インドネシアの助産師教育について少しお伝えしますね。
インドネシアの助産師教育は4年生の大学教育でダイレクトエントリーになります。
ダイレクトエントリーとはなんぞや?と思う方もいらっしゃると思いますが、
日本のようにまず看護師国家資格を取得するため看護大学や看護専門学校へ3年~4年間進学し、
その後助産師学科教育(1年~2年)を学ぶものではありません。
ダイレクトエントリーなので、高校卒業後、そのまま助産師教育を4年受けることができるダイレクトエントリーの大学で学ぶということです。
ニュージーランドやオーストラリア、カナダ、フィリピンなど世界をみるとダイレクトエントリーで助産師教育を行う国も多く見受けられます。
お産は病気ではないため、ウエルネスの視点でずっと学べるのが大きな利点だと私は思います。
看護教育ももちろんウエルネスの視点はあるけれど、主には病気に着目して看護ケアを考えていく時点で視点が違いすぎるのです。

日本で看護教員をしていると、学生さんはいつも私の領域・母性看護学領域の実習にくると、病気を看ずにウエルネスの視点になるので、多くの学生は混乱、パニックをおこしており、『先生~、わからない~』となっております。
なので、日本の助産師教育もダイレクトエントリーにするべきとの声も最近聞こえてきています。

インドネシアではダイレクトエントリーで4年間助産学についていろいろ学びます。
しかし、4年学び大学の学士修了だけだは、助産院の開業もできず、病院でも実践者としてみなされないという現状があるそうです。
そのため、実践者や開業助産師として働いていくためには、もう一年さらに学ぶコースがあり、ほとんどの学生はもう一年、トータル5年間学んでいるとのことです。5年間のうちに、お産の介助は100人以上、最後の1年のコースで100人以上を取り上げると話しておりました。
ちなみに日本の助産師国家資格の管理を行っている厚生労働省の助産師教育期間の分娩介助数は10人以上なので、
症例数の差、経験値の差は、その後の自信や知識量の違いで大きいなぁと実感しながら現地の若手助産師さんたちとお話ししておりました。

ですので、インドネシアの若い助産師さんたちは皆口を揃えて、
大学とプラスの1年コースを卒業したら「助産院を開業したい!」と元気いっぱい話してくれます。
また彼女たちは、日本の助産技術も興味を示してくれ、
私もジャカルタ訪問時は日本人助産師としてさまざまな助産技術などをお伝えさせていただいております。

インドネシアの助産師教育や助産院訪問などご興味のある方は、
私の愉快なインドネシアの助産師仲間をご紹介させていただきますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

最後に、病院実習中に日本と同じシチュエーションで
思わず吹き出して笑ってしまったことを少し書きます。
日本でも、患者さんへの看護や助産ケアを行う際、
学生の思考過程の理解を深めるため、根拠や意図などを教員が学生に聞くことがありますね。
『これはなんで?』とか、『この意味は~?根拠は~?』などなど。
私、インドネシア語を少し嗜むもので、教員と学生の会話をきいていたら、
日本と同じように『これなんで?』などと聞いていて、思わず吹き出してしまいました。
日本と同じ~と伝えて、みんなで大笑いをしました。

現場でも世界のどこにいても、笑顔が一番ですね。

他にも日本との違いを感じることいっぱい学んできたのですが、またいつか書かせていただきます。
最後までお読みいただいた方、ありがとうございます。

『 留学は自分学になる 』あなたの大きな夢ある第一歩をお手伝いいたします。
お気軽にご連絡ください。お待ちしております。

今日も笑顔で♡
ファナウ アドバイザー のりこ

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